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JIS X 0135-3:2011
ソフトウェア測定―機能規模測定―第3部:機能領域の定義及び機能規模測定手法の能力の検証 2011制定

番号 用語 定義 対応英語
3.1 測定の正確さ 測定結果と真の値との間の近似性の度合い。FSM手法の能力特性の一つ。
注記1 “正確さ”は,定性的な概念である。
注記2 “真の値”は,ある特定の量の定義と合致する値。特別な場合を除き,観念的な値で,実際には求められない。
accuracy of measurement
3.2 機能領域への適用可能度合い ある機能領域における典型的な利用者機能要件(FUR)の特性を機能規模測定結果にどの程度反映できるかの度合。FSM手法の能力特性の一つ。 applicability to a functional domain
3.3 FURの特性 FURが属する機能領域を特定するための属性。 characteristic of FUR
3.4 変換性 あるFSM手法による機能規模測定結果が他の規模測定手法による計測結果とどの程度換算できるかの度合い。FSM手法の能力特性の一つ。 convertibility
3.5 識別限界 あるFSM手法が,検知して測定結果の違いに反映できる,FURの違いの最小度合い。FSM手法の能力特性の一つ。 discrimination●discrimination threshold
3.6 機能領域の分類●FDC この規格の要求事項(6.1.3参照)に適合した,機能領域を特定するためのプロセス。 Functional Domain Categorization●FDC
3.7 測定量 測定条件下での特定の量。
注記1 測定量を特定するには,時間,温度,圧力などの量についての定義が必要である。
注記2 この規格においては,測定量はFURについてのものである。
measurand
3.8 計器 計測のための器具であり,単独又は補助器具と組み合わせて用いられるもの。注記 この規格においては,計器の中心要素はFSM手法である。 measuring instrument
3.9 FSM手法の所有者 当該FSM手法の知的財産権をもつ個人又は組織。 owner of FSM Method
3.10 参照FSM手法 この規格の要求事項に適合する,機能規模測定結果を検証するときに比較のために利用されるFSM手法。 Reference FSM Method
3.11 参照利用者要件●RUR この規格に示す要求事項に適合する標準的な利用者要件(UR)。注記 図1にURとRURとの関係を示す。
図1
図1−URとRURとの関係
Reference User Requirements●RUR
3.12 参照利用者要件集合●RUR集合 個々の評価の目的に合致させるために選ばれるRURの部分集合。
注記1 集合選択に対する要求事項は,8.1.1.2に示す。
注記2 図1にRURとRUR集合との関係を示す。
Reference User Requirement Collection●RUR Collection
3.13 反復性●測定結果の反復性 同じ測定条件で反復して測定を行ったときの測定結果としての測定量の接近の度合い。FSM手法の能力特性の一つ。
注記1 この条件を“反復条件”と呼ぷ。
注記2 反復条件には,次を含む。
− 同じ測定手順
− 同じ測定者
− 同じ条件での同じ計器の使用
− 短い間隔での反復測定
注記3 反復性は,測定結果の“(統計学上の)分散”の観点で定量的に表現してもよい。
repeatability●repeatability of results of measurements
3.14 再現性●測定結果の再現性 異なる測定条件で測定を行ったときの測定結果としての測定量の接近の度合い。FSM手法の能力特性の一つ。
注記1 “再現性がある。”というためには,特定の測定条件が変わることが必要である。
注記2 異なる測定条件の例として,次がある。
− 測定手順
− 測定者
− 計器及び使用条件
− 測定時期
− 参照する規格
注記3 再現性は,測定結果の“(統計学上の)分散”の観点で定量的に表現してもよい。
reproducibility●reproducibility of results of measurements
3.15 能力特性記述 検証対象のFSM手法が宣言している,そのFSM手法がもつ能力特性に関する記述。
例 “JIS X 0142に対して完全に互換性がある計測可能な機能領域”
  “制御ソフトウェアに適用可能である。”
statement
3.16 検証手法 FSM手法を検証する手法であり,特定の能力特性の範囲及び程度を示す客観的証拠を得るためのもの。
注記 この規格をFSM手法の能力特性を検証するために適用する目的は,利用者が自分のニーズに最も合致しているFSM手法を選択できるようにすることにある。したがって,FSM手法の検証結果として,次が示されることが望ましい。
 − FSM手法が備えている能力特性の範囲及び程度
 − FSM手法が宣言している範囲及び程度において,能力持性を備えているか。
FSM手法の能力特性の検証には,“合格”又は“不合格”という概念はない。FSM手法は,適切な検証がなされているかどうかに基づき,“検証済み”又は“未検証”とみなすことができる。
verification method
3.17 検証スボンサ 資金又はその他の資源を提供し,FSM手法の検証を依頼する人又は組織。 verification sponsor

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