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JIS X 0006:1989
情報処理用語(データの準備及び取扱い) 1989改正●1987制定

番号 用語 定義 対応英語
06.01.01 読み取る 記憶装置,データ媒体又は他の情報源からデータを得ること。 to read
06.01.02 書き込む 記憶装置又はデータ媒体にデータを永久的又は一時的に記録すること。(備)“読み込む”及び“読み取る”と,“書き込む”及び“書き取る”とは,記述上の見方の相違にすぎない場合が多い。例えば,内部記憶から外部記憶へデータの1ブロックを転送することは,“外部記憶に書き込む”,“内部記憶から読み取る”又はその両方を指すと考えてよい。 to write
06.01.03 複写する●コピーする 情報源のデータ媒体からデータを読み取り,そのデータはそのまま残し,同じデータを書込み先のデータ媒体に書き込むこと。書込み先のデータ媒体は,必ずしも情報源のデータ媒体と同じ種類でなくてもよい。(例)磁気テープから,磁気ディスクにファイルを複写する。 to copy
06.01.04 複製する 情報源のデータ媒体から,同じ物理的な形態をもつ書込み先のデータ媒体に複写すること。(例)ある磁気テープから別の磁気テープにファイルを複製する。 to duplicate
06.02.01 入力●入力データ 計算機の構成要素が受け取るデータ。 input●input data
06.02.02 入力●入力処理 計算機の構成要素がデータを受け取る処理。 input●input process
06.02.03 入力 入力処理にかかわる装置,処理若しくはチャネル,又はこれらにかかわるデータ若しくは状態に関する用語。(備)“入力”という用語は,文脈上明らかな場合には,“入力データ”,“入力信号”又は“入力処理”の代わりに用いてもよい。 input
06.02.04 出力●出力データ 計算機の構成要素が作り出すデータ。 output●output data
06.02.05 出力●出力処理 計算機の構成要素がデータを作り出す処理。 output●output process
06.02.06 出力 出力処理にかかわる装置,処理若しくはチャネル,又はこれらにかかわるデータ若しくは状態に関する用語。(備)“出力”という用語は,文脈上明らかな場合には,“出力データ”,“出力信号”又は“出力処理”の代わりに用いてもよい。 output
06.02.07 入出力●I/O 同時的か否かを問わず入力処理,出力処理又はその両方にかかわる装置,処理若しくはチャネル又はこれらにかかわるデータ若しくは状態に関する用語。(備)“入出力”という用語は,文脈上明らかな場合には,“入出力データ”,“入出力信号”又は“入出力処理”の代わりに用いてもよい。 input-output●I/O
06.02.08 データ収集 計算機で使用するために,一つ以上の箇所からデータを集める処理。(例)計算センタで使用するために,支社で発生したトランザクションをデータ網によって収集する。 data collection
06.02.09 データ入力 機械で読取り可能な媒体にデータを入力する処理。(例)端末からフレキシブルディスク上の給与ファイルにデータを入力する。 data entry
06.02.10 データ取得 データを収集及び入力する処理。 data acquisition
06.03.01 転送する データをある記憶場所から他の記憶場所へ送ること。 to transfer
06.03.02 ブロック転送 1回の操作で一つ以上のデータのブロックを転送する処理。(備)ブロック転送は,元の記憶場所からデータを消去してもよいし,しなくてもよい。 block transfer
06.03.03 ロードする データを記憶装置又は作業用レジスタに転送すること。 to load
06.03.04 変形する 指定された規則に従って,意味を著しく変えずにデータの表現を変えること。 to transform
06.03.05 翻訳する あるプログラム言語で表現されたプログラムを,他のプログラム言語,又は実行に適した他の表現に変えること。 to translate
06.03.06 変換する 伝える情報の内容を変えずに,データの表現をある形から別の形に変えること。(例)コード変換,基数変換,アナログからディジタルへの変換,媒体変換。 to convert
06.03.07 字訳する データを文字ごとに変換すること。 to transliterate
06.03.08 符号化する●コード化する 元の形に再変換できるように,コードを使って,データを変換すること。 to encode
06.03.09 復号する 以前に符号化された結果を元に戻すようにデータを逆に変換すること。 to decode
06.03.10 転記する あるデータ媒体から他のデータ媒体へ,必要に応じてデータを受け取る側の媒体に受け入れられる形に変換して,複写すること。 to transcribe
06.03.11 パックする データ及び記憶媒体の既知の特性を利用して,元の形に復元できるように,データを記憶媒体上に圧縮した形に変換すること。(例)他の目的には使用しないと思われるビット位置又はバイト位置の記憶場所を利用する。 to pack
06.03.12 パッキング データをパックする操作。 packing
06.03.13 アンパックする パックされたデータを元の形に復元すること。 to unpack
06.03.14 圧縮する 繰り返し出現している文字を符号化又は削除することによって,データ媒体上の使用領域を減らすこと。 to compress●to compact
06.03.15 展開する●伸張する 圧縮されたデータを元の形に戻すこと。 to expand
06.04.01 探索 与えられた性質をもつデータ要素を見つけるために行う,ある集合に属する一つ以上のデータ要素の検査。 search
06.04.02 探索サイクル 探索のための一連の事象であって,各データ要素に対して繰り返されるもの。 search cycle
06.04.03 探索かぎ データの探索に使用するかぎ。 search key
06.04.04 2分探索 データ要素の順序付けられた集合に対して行う探索であって,集合を共通部分のない二つに分けて,その一方を捨て,受け入れられた部分に対して,探索が完了するまでこの処理を繰り返す方法によるもの。 dichotomizing search
06.04.05 2等分探索 2分探索の一種であって,探索の各段階でデータ要素の集合を同数のデータ要素をもつ二つの部分に分けるもの。集合のデータ要素の数が奇数の場合には,一方の集合にデータ要素を一つ余分に含めればよい。 binary search
06.04.06 フィボナッチ探索 2分探索の一種であって,集合に属するデータ要素の数がフィボナッチ数に等しいか,又は次に大きいフィボナッチ数に等しいと仮定し,探索の各段階においてデータ要素の集合をフィボナッチ数列に一致するように分割する方法によるもの。(備)1.フィボナッチ数列とは,数列0,1,1,2,3,5,8,…のように,各々の項が先行する2項の和であるような数列である。2.フィボナッチ探索は2等分探索に比べ,磁気テープなど順次アクセスするデータ媒体の移動量の平均値をわずかに少なくする点で利点がある。 Fibonacci search
06.04.07 走査 データの組織的検査。 scanning
06.04.08 線形探索●順序探索 データの集合の中を順次に走査する探索。 linear search
06.04.09 連鎖リスト探索●連結リスト探索 連鎖リストを用いる探索。 chained list search
06.04.10 木探索 木構造をもつ集合に対して行う探索であって,各段階ごとに木のどの部分を探索しなくてよいかを決めることができるもの。 tree search
06.04.11 ハッシュ表探索 所要データ要素の記憶場所をハッシュ表から得る探索。記憶場所のアドレスが重複する場合には適切な手順に従う。 hash table search
06.05.01 順序付ける 指定された規則に従った順に項目を配置すること。 to order
06.05.02 順序 順序付ける際に用いられる指定された並べ方。(備)順番と違って順序は必ずしも線形である必要はない。例えば,項目が階層構造をもつ場合の順序付けがそうである。 order
06.05.03 順番付ける 自然数の順序に従った順に項目を配置すること。(備)通常の線形順序は,適当な方法及び手順を指定することによって,自然数上に写像できる。したがって,この拡張として,順番付けが,例えばアルファベット順や年代順であってもよい。 to sequence
06.05.04 列●順番列 順番付けられた一連の項目。 sequence
06.05.05 索引 ファイル又は文書の内容を示す表であって,その内容の位置を示すためのかぎ又は参照情報を含んでいるもの。 index
06.05.06 分類する 指定された基準に従って項目をグループに分けること。各グループ内では,項目を必ずしも順序付ける必要はない。 to sort
06.05.07 併合する 与えられた同じ順序をもつ二つ以上のデータの集合に属する項目を,その順序に従って結合して一つの集合にすること。 to merge
06.05.08 照合する(せん孔カードシステムにおける) 二つ以上のデータの集合を,あらかじめ決められた順序に従って一つの集合に並べ換えること。 to collate
06.05.09 照合順番(せん孔カードシステムにおける) 照合する際に用いられる指定された並べ方。 collating sequence
06.06.01 編集する 後の操作のためにデータを準備すること。(備)編集にはデータの並び換え,データの追加又は修正,不必要なデータの削除,書式制御,コードの変換及びゼロ抑制のような標準的な処理の適用などが含まれる。 to edit
06.06.02 抽出する 項目のグループから一定の基準に合う項目を選んで取り出すこと。 to extract
06.06.03 マスク ある文字パターンの幾つかの部分を保持するか否かの制御のために使われる文字パターン。 mask
06.06.04 クリアする●消去する 一つ以上の記憶場所をある決められた状態,通常ゼロ又は間隔文字に相当する状態にすること。 to clear
06.06.05 ゼロ充てんする 使用されていない記憶場所に,ゼロを表す文字を書き込むこと。 to zerofill
06.06.06 位置調整する データの指定された側の端の文字がレジスタ内の特定の位置にくるように,レジスタの内容をけた送りすること。 to justify
06.06.07 左寄せする●右寄せする 左[右]に位置調整すること。 to left-justify●right-justify
06.06.07 左寄せする 左に位置調整すること。 to left-justify
06.06.07 右寄せする 右に位置調整すること。 to right-justify
06.06.08 ゼロ抑制 数表示における意味のないゼロの除去。 zero suppression

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