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JIS X 0009:1997
情報処理用語(データ通信) 1997改正●1987制定

番号 用語 定義 対応英語
09.01.01 データ通信 データ伝送及びその調和のとれた交換を制御するプロトコルによって,機能装置間でデータを転送すること。 data communication
09.01.02 データ伝送●伝送 通信設備を介して,ある地点から一つ以上の他の地点へデータを転送すること。 data transmission●transmission
09.01.03 データ送信装置 伝送するデータを送り出す機能装置。 data source
09.01.04 データ受信装置 伝送されたデータを受けとる機能装置。 data sink
09.01.05 伝送媒体 信号を伝える,自然又は人工の媒体。 transmission medium
09.01.06 インタフェース 二つの機能装置間で共有される境界。この境界は,機能,物理的相互接続,信号交換などの種々の特性によって,適切に定義される。 interface
09.02.01 アナログ信号 どの瞬間でも,データを表す特性量が連続的な域値内の任意の値をとることができる信号。備考 例えば,アナログ信号は,別のデータを表す連続的な物理量の変化に対応して,変化する。 analog signal
09.02.02 離散的信号●時間的離散信号 時間的に連続する要素から構成される信号。各要素にはデータを表す特性量が一つ以上ある(図1参照)。備考 特性量には,例えば,振幅,波形,継続期間及び時間軸上の位置がある。 discrete signal●discretely timed signal
09.02.03 ディジタル信号 データを表す特性量が,明確に定義された有限個の離散値を用いて時間軸上で表現される離散的信号。 digital signal
09.02.04 2値信号●2値ディジタル信号 各々の信号要素が,許容された離散2値のどちらか一方をもつディジタル信号。 binary signal●binary digital signal
09.02.05 信号要素 離散的信号を構成し,一つ以上の特性量によって,他とは区別される各要素(図1参照)。備考 特性量には,例えば,振幅,波形,継続期間及び時間軸上の位置がある。 signal element
09.02.06 有意状態 信号要素の意味を符号によって表した特性量(図1参照)。参考 例えば,2値信号を表すための電流のオン(1),オフ(0)。 significant condition
09.02.07 遷移 離散的信号において,異なる有意状態をもつ二つの連続的な信号要素を分割する過渡的な現象(図1参照)。 transition
09.02.08 有意瞬間 離散的信号において,信号要素の始まる瞬間(図1参照)。参考 例えば,電流のオンからオフ,又はオフからオンへの変換点。 significant instant
09.02.09 有意区間 連続する二つの有意瞬間の時間区間(図1参照)。 significant interval
09.02.10 ジッタ ディジタル信号における有意瞬間の,時間軸上の理想的な位置からの微小時間で,かつ非累積的な変動。 jitter
09.02.11 位相ジッタ 有意区間の微小変動として表されるジッタ。 phase jitter
09.03.01 転送する ある地点から送信し,他のある地点で受信する。 to transfer
09.03.02 伝送する ある地点から他の受取り地点へ送信する。 to transmit
09.03.03 並列伝送 文字又はその他のデータを表す信号要素群を,独立した複数のデータ伝送路を介して同時伝送すること。 parallel transmission
09.03.04 直列伝送 文字又はその他のデータを表す信号要素群を,一つのデータ伝送路を介して順次伝送すること。 serial transmission
09.03.05 単方向伝送 あらかじめ指定された一方向だけの伝送が可能なデータ伝送。 simplex transmission
09.03.06 半二重伝送 どちらの方向にも伝送が可能であるが,両方向同時には伝送できないデータ伝送。 half-duplex transmission
09.03.07 全二重伝送 同時に両方向へ伝送が可能なデータ伝送。 duplex transmission●full-duplex transmission
09.03.08 非同期伝送 各々の文字又は文字ブロックの開始時点は任意であるが,いったん伝送が開始されると,各々の信号要素の発生時点は,固定した時間基準の有意瞬間と同じ関係をもつデータ伝送。 asynchronous transmission
09.03.09 調歩式伝送 文字を表すそれぞれの信号要素群に,スタート信号と呼ばれる特定の信号が先行し,ストップ信号と呼ばれる他の特定の信号が後続する非同期伝送。 start-stop transmission
09.03.10 同期伝送 各々の信号要素の発生時点が,固定した時間基準に関係するデータ伝送。 synchronous transmission
09.03.11 基底帯域●ベースバンド 変調を受けていない,一つの信号又は一組の多重化された信号が占有する周波数帯域。 baseband
09.03.12 狭帯域●ナローバンド 転送される情報の量に比べて,比較的に限定された周波数帯域。備考 通常,狭帯域は単一の目的に,又は単一の利用者で,使用される。 narrowband
09.03.13 広帯域●ブロードバンド 広域の周波数を必要とする適用業務で使用される周波数帯域。備考 広帯域は複数の狭帯域に分割することが可能で,その場合,それぞれの狭帯域は異なる目的に,又は異なる利用者で,使用できる。 broadband●wideband
09.03.14 データ伝送路●通信路 二つの地点間で,片方向に信号を伝送する手段。備考 データ伝送路は,例えば,周波数分割多重又は時分割多重によって提供される。 transmission channel●channel
09.03.15 順方向通信路 伝送の方向が利用者データの転送される方向に限定されるデータ伝送路。 forward channel
09.03.16 逆方向通信路 順方向通信路に伴うが,伝送方向が逆のデータ伝送路であって,監視信号又は誤り制御信号のために使われるもの。備考 データを両方向に同時に転送する場合には,この定義は,データ送信装置から見たものとする。 backward channel
09.04.01 より対線●ツイストペア 互いにより合わされた,二つの絶縁された電導体からなる伝送媒体。 twisted pair
09.04.02 同軸対●同軸ペア 共通軸をもつ,二重の円筒状導体からなる伝送媒体。 coaxial pair
09.04.03 同軸ケーブル 一つ以上の同軸対を含むケーブル。 coaxial cable
09.04.04 光ファイバ 光信号を伝達できる繊維状の導波路からなる伝送媒体。 optical fiber
09.04.05 データ集線装置 共有の伝送媒体で使用可能なデータ伝送路の数よりも多くのデータ送信装置を接続できるようにする機能装置。備考 ある瞬間において,動作中のデータ送信装置の数は,データ伝送路の数を上回ることはない。 data concentrator
09.04.06 多重化装置(データ通信における)●データ多重化装置 別々の送信源からの信号を集め,単一の合成信号にする機能装置。 multiplexer (in data communidation)●data multiplexer
09.04.07 通信アダプタ 伝送設備に機能装置を接続させるためのハードウェア構成物。 communication adapter
09.04.08 変復調装置●モデム 信号を変調及び復調する機能装置。備考1.一般的に,変復調装置は,アナログ伝送設備を介してディジタル信号を伝送するために使用される。2.変復調装置という語は,変調装置と復調装置の結合短縮形である。 modem
09.05.01 伝送路符号●ライン符号 データ伝送路の特性に適合する符号。備考 伝送路符号は,データ端末装置自身が送受信のために使用する符号と異なることがある。 line code
09.05.02 位相符号化(データ通信における) 周期的信号の位相を用いたディジタルデータの符号化。例 マンチェスタ符号化 phase encoding (in data communication)
09.05.03 マンチェスタ符号化 各ビットに割り当てられた時間区間を,中間点における遷移で半分に分割し,その遷移方向でビット値が決定される2値位相符号化(図2参照)。備考1.遷移は,電圧,磁気的極性,又は光強度といった物理的変数がとる二つの状態間で生じる。2.物理的変数が電気的なものである場合,この種の符号化は,極性に依存し,直流成分に依存しない。 Manchester encoding
09.05.04 差動マンチェスタ符号化 各ビットに割り当てられた時間区間を,中間点における遷移で半分に分割し,その時間区間の開始点での遷移の有無からビット値が決定される2値位相符号化(図2参照)。備考1.遷移は,電圧,磁気的極性,又は光強度といった物理的変数がとる二つの状態間で生じる。2.物理的変数が電気的なものである場合,この種の符号化は,極性に依存し,直流成分に依存しない。 differential Manchester encoding
09.05.05 N値符号化 どの瞬間でも,信号が二つ以上の可能な物理的状態中の任意の一つの状態をとるディジタルデータの符号化。備考 Nが2の場合,2値符号化という。 n-ary encoding
09.05.06 冗長符号 データを表現するために必要な最小量を超えた,文字,記号又は信号要素を使用する符号。 redundant code
09.05.07 スクランブルする ディジタル信号を,伝送又は記録を容易にするために,同じ意味及び同じビット速度をもつ擬似ランダムなディジタル信号に変換する。備考 スクランブルすることによって,1又は0の長期間の連続伝送に伴う問題発生を回避する。 to scramble
09.05.08 逆スクランブルする スクランブルされたディジタル信号を,元のディジタル信号に復元する。 to descramble
09.05.09 搬送波●キャリア 信号によって,特性量を変化させる,波動又は振動。備考 波動又は振動の例として,正弦波又はパルス列がある。 carrier
09.05.10 変調 搬送波の一つ以上の特性量を,伝送する信号の特性量に応じて,変化させる処理過程。 modulation
09.05.11 復調 変調された信号を,元の信号に復元する処理過程。 demodulation
09.05.12 振幅偏移キーイング●ASK(省略形) 変調するディジタル信号の出力信号振幅を,あらかじめ定められた一定数の振幅値の中の一つに変化させる変調。 amplitude shift keying●ASK(省略形)
09.05.13 周波数偏移キーイング●FSK(省略形) 変調するディジタル信号の出力信号周波数を,あらかじめ定められた一定数の周波数値の中の一つに変化させる変調。 frequency shift keying●FSK(省略形)
09.05.14 位相連続周波数偏移キ一イング●位相連続FSK(省略形) あらかじめ定められた周波数間の遷移が周波数の切替えによって実現される周波数偏移キーイングであって,遷移に位相偏移を伴わない方法。備考 位相連続周波数偏移キーイングは,スイッチによって引き起こされるような位相不連続な周波数の切替えと対比される。 phase-continuous frequency shift keying●phase-continuous FSK
09.05.15 位相一貫周波数偏移キーイング●位相一貫FSK(省略形) あらかじめ定められた周波数がビット速度の整数倍であり,かつ,これらの周波数間の遷移が搬送波の波形のゼロ交差でなされる周波数偏移キーイング。 phase coherent frequency shift keying●phase coherent FSK
09.05.16 位相偏移キーイング●PSK(省略形) 変調するディジタル信号の出力信号位相を,あらかじめ定められた一定数の位相値の中の一つに変化させる変調(図3参照)。 phase shift keying●PSK(省略形)
09.05.17 ビット速度 ビットが転送される速度。備考 ビット速度は,通常の場合,ビット/秒,キロビット/秒,メガビット/秒などで表す。 bit rate
09.05.18 データ信号速度●DSR(省略形) 並列伝送におけるビット速度。備考 データ信号速度は,次の式によって与えられる。(#数式あり)
ここで,
 m:並列データ伝送路の数
 T:秒で示されるi番目の伝送路の有意区間
 n_i:i番目のデータ伝送路のあらかじめ定められた有意状態の数
とする。
data signaling rate●DSR(省略形)
09.05.19 変調速度 変調された信号の公称有意区間の逆数。 modulation rate
09.05.20 変調単位●ボー 秒当たりの信号要素の数で表される変調速度の単位。それらのすべての信号要素は,長さが等しく,かつ,1ビット以上を表す。備考 通常,1200ビット/秒又はこれを超える変復調装置では,信号要素当たり1ビット以上が伝えられるので,変調単位で表現される変調速度は,ビット速度を下まわる。 baud
09.05.21 実転送速度●転送速度 単位時間に二点間を転送されるビット,文字又はブロックの個数の平均値。 actual transfer rate●transfer rate
09.05.22 有効転送速度 単位時間に二点間を転送され,かつ,有効に受信されたビット,文字又はブロックの個数の平均値。 effective transfer rate
09.05.23 多重●多重化 一つのデータ伝送路上を伝送するために,幾つかの異なる信号を一つの信号に結合する処理過程。 multiplexing
09.05.24 逆多重●逆多重化 多重化によって形成された信号に対して,元の独立したそれぞれの信号又は信号群を復元する処理過程。備考 逆多重化は,例えば群を超群から抜き出すことのような部分的処理であってもよい。 demultiplexing
09.05.25 周波数分割多重●周波数分割多重化●FDM(省略形) 一つのデータ伝送路で伝送するために,幾つかの独立した信号を別々の周波数帯に割り当てる多重化。 frequency division multiplexing●FDM(省略形)
09.05.26 時分割多重●時分割多重化●TDM(省略形) 一つのデータ伝送路で伝送するために,幾つかの独立した信号を別々の周期的なタイムスロットに割り当てる多重化。 time division multiplexlng●TDM(省略形)
09.05.27 統計的時分割多重●統計的時分割多重化●STDM(省略形) それぞれの瞬間に評価された必要性に応じて,時間区間がそれぞれの信号に割り当てられる時分割多重化。全体的な需要がデータ伝送路の容量を時折超える危険を伴う。 statistical time division multiplexing●STDM(省略形)
09.05.28 多重接続 あらかじめ定められた方法又は通信量の需要に応じて,多数の端末が一つのデータ伝送路の通信容量を動的に使用する技術。 multiple access
09.05.29 周波数分割多元接続●FDMA(省略形) 同一のデータ伝送路の中に設けられた副次のデータ伝送路の各々に,別々の周波数帯域を割り当てる多元接続の技法。 frequency division multiple access●FDMA(省略形)
09.05.30 時分割多元接続●TDMA(省略形) 同一のデータ伝送路の中に設けられた副次のデータ伝送路の各々に,別々のタイムスロットを割り当てる多元接続の技法。 time division multiple access●TDMA(省略形)
09.06.01 データリンク プロトコルによって制御される二つのデータ端末装置の一部と,相互に接続しているデータ回線とからなり,データ転送を可能とするもの(図4参照)。 data link
09.06.02 データ回線 両方向のデータ伝送の手段を提供する,関連した一組のデータ伝送路(図4参照)。備考1.データ交換装置間のデータ回線の場合には,データ交換装置におけるインタフェースの種類によって,データ回線終端装置を含むことも含まないこともある。2.データ局とデータ交換装置との間又はデータ局とデータ集線装置との間の場合には,データ回線はデータ局側にデータ回線終端装置を含み,データ交換装置又はデータ集線装置側にデータ回線終端装置に似た装置を含んでよい。 data circuit
09.06.03 伝送路 物理的な伝送媒体(図4参照)。備考 伝送路は,データ回線終端装置及びデータ交換装置の外部にあるデータ回線の一部である。 line●transmission line
09.06.04 プロトコル●通信規約 通信を行う際に,機能装置の動作を決定する規約の集合。 protocol
09.06.05 文字指向プロトコル 利用者データ及びデータリンク制御機能の両方を,特定の文字として符号化したデータリンクプロトコル。例 基本形リンク制御プロトコル character-oriented protocol
09.06.06 ビット指向プロトコル データリンク制御機能がフレームの特定の位置に固定されており,利用者データをその内容に依存することなくビット列として転送できるデータリンクプロトコル。例 ハイレベルデータリンク制御プログラム bit-oriented protocol
09.06.07 データ回線透過性 データ内容又はデータ構造を変えることなくすべてのデータを転送するデータ回線の機能。 data circuit transparency
09.06.08 フレーム(データ通信における)●伝送フレーム 利用者データ及び制御データの伝送のために,あらかじめプロトコルによって決められたフィールドからなるデータ構造(図5参照)。備考 フレームの構成,特に,フィールドの個数及び種類は,プロトコルの種類によって異なってもよい。 frame (in data communication)●transmission frame
09.06.09 情報ビット 制御のためではなく,利用者データを表現することに使用されるビット。 information bit
09.06.10 付加ビット●サービスビット 制御のために使用される,補助的なビット。備考 付加ビットは,送信装置が非周期的な処理を実行する場合に付加し,受信装置側がそれに応じた補完的な処理を確実に実行させるために,主に使用される。一般的に,規則的な間隔でディジタル信号の送信側で付加し,受信側で除去する。 overhead bit●service bit
09.06.11 フレーム開始●フレーム開始デリミタ フレームの開始を示す特定のビットパターン(図5参照)。 start-of-frame●frame start delimiter
09.06.12 フレーム終了●フレーム終了デリミタ フレームの終了を示す特定のビットパターン又は特定の信号(図5参照)。 end-of-frame●frame entd> 蜷御ク