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JIS X 0013:1987
情報処理用語(図形処理) 1987制定

番号 用語 定義 対応英語
13.01.01 図形処理●計算機図形処理●コンピュータグラフィックス 計算機によって,データを図形表示へ,又は図形表示をデータへ変換する技法。 computer graphics
13.01.02 座標図形処理●線図形処理 表示画像が表示指令と座標データから生成される図形処理。 coordinate graphics●line graphics
13.01.03 ラスタ図形処理 表示画像が,行と列に並べられた画素の配列によって構成される図形処理。 raster graphics
13.01.04 表示指令●表示命令 表示装置の状態を変更するか,又は動作を制御する指令。 display command●display instruction
13.01.05 絶対座標指令●絶対座標命令 絶対座標を使用する表示指令。 absolute command●absolute instruction
13.01.06 相対座標指令●相対座標命令 相対座標を使用する表示指令。 relative command●relative instruction
13.01.07 アドレス指定能力 装置空間におけるアドレス可能点の数。 addressability
13.01.08 アドレス可能点 アドレスを指定することができる装置上の点。 addressable point
13.02.01 符号化画像●コード化画像 記憶と処理に適した形式で表現される表示画像。 coded image
13.02.02 絶対座標 アドレス可能点の位置が,指定された座標系の原点を基準として表現される座標。 absolute coordinate
13.02.03 相対座標 アドレス可能点の位置が,他のアドレス可能点を基準として表現される座標。 relative coordinate
13.02.04 増分座標 相対座標であって,直前にアドレスされた点を基準とするもの。 incremental coordinate
13.02.05 利用者座標 利用者により指定され,装置に依存しない座標系によって表現される座標。 user coordinate
13.02.06 世界座標●ワールド座標 応用プログラムにおいて,図形の入出力を行うために使われる,装置に依存しない直交座標。 world coordinate
13.02.07 装置座標 装置に依存した座標系で指定される座標。 device coordinate
13.02.08 正規化装置座標 中間座標系で指定され,ある範囲(通常は0から1まで)に正規化される装置座標。(注)正規化装置座標で表された表示画像はどの装置空間でも同じ相対位置に表示される。 normalized device coordinate
13.02.09 表示要素●出力基本要素 表示画像を構成するために使われる基本的な図形要素。(例)点,線分。(#図有り) display element●graphic primitive●output primitive
13.02.10 隠線●隠れ線 3次元物体の2次元射影において,視点から見えない縁を表す線分。(備)隠線は,物体の形状を示すために使われるものであって,通常,物体の視点から見える像を表す線と違う形式で表される。 hidden line
13.02.11 ワイヤフレーム表現●針金細工表現 隠線を区別することなく,3次元物体のすべての縁を示す表示方式。 wire frame representation
13.02.12 セグメント(図形処理における) 一つの処理単位として扱うことができる表示要素の集まり。(注)1.セグメントは幾つかの別々の点,線分又は他の表示要素から求める。2.(#図有り) segment (in computer graphics)
13.02.13 マーカ 表示面上で,ある特定の位置を示すのに使われる,指定された形状の特殊記号。 marker
13.02.14 入力基本要素 けん盤,選択値入力装置,位置入力装置,ピック入力装置,実数値入力装置などの入力装置から得られるデータ要素。 input primitive
13.02.15 仮想空間(図形処理における) 表示要素の座標が,装置に依存しない方法で表現される空間。(#図有り) virtual space (in computer graphics)
13.03.01 表示 データの視覚表現。 display
13.03.02 表示する データを視覚的に表現すること。 to display
13.03.03 表示画像 表示面上に同時に描かれる表示要素又はセグメントの集まり。(#図有り) display image
13.03.04 ソフトコピー 永続性のない表示画像。(例)陰極線管表示。 soft copy
13.03.05 装置空間 表示装置のアドレス可能点の全集合によって定義される空間。 device space
13.03.06 表示空間 装置空間の部分であって,画像表示に使用可能な領域。 display space●operating space
13.03.07 画素●ピクセル●PEL(省略形) 色又は輝度を独立に割り当てることができる,表示面の最小要素。 pixel●picture element●PEL (abbreviation)
13.03.08 絶対ベクトル 始点と終点が絶対座標で指定されるベクトル。 absolute vector
13.03.09 増分ベクトル 終点が始点からの変位として指定されるベクトル。 incremental vector
13.03.10 増分量 表示面上の隣接するアドレス可能点間の距離。 increment size
13.03.11 ラスタ単位 隣接する画素間の距離に等しい長さ。(注)この用語は,以前は増分量を表すのに使われたが,現在はその意味では使われない。 raster unit
13.03.12 作図装置増分量●プロッタ増分量 作図装置における増分量。 plotter step size
13.03.13 空白化●ブランキング 一つ以上の表示要素又はセグメントの表示を抑止すること。 blanking
13.03.14 明滅●ブリキング 一つ以上の表示要素又はセグメントの輝度を,意図して周期的に変化させること。 blinking
13.03.15 ちらつき●フリッカ 陰極線管上の表示画像の望ましくない輝度変動。(注)ちらつきは,リフレッシュ速度が螢光体の特性に対して低すぎるときに発生する。 flicker
13.03.16 回り込み●ラップアラウンド 表示空間の一端からはみ出した画像部分をその空間の反対側の端に表示させること。 wraparound
13.03.17 ハードコピー(図形処理における) 人間が直接読むことができ,持ち運びができる表示画像の永続的なコピー。(例)用紙に記録された画像。 hard copy (in computer graphics)
13.04.01 表示面 表示装置において,表示画像を表示するための媒体。(例)陰極線管の画面,作図装置の用紙。 display surface
13.04.02 表示操作卓 少なくとも一つの表示面をもち,また一つ以上の入力装置をもちうる操作卓。 display console
13.04.03 ラスタ表示装置 表示画像がラスタ図形処理によって生成される表示装置。 raster display device
13.04.04 有向ビーム表示装置●カリグラフィック表示装置 表示要素がプログラム制御の順番に生成される表示装置。 calligraphic display device●directed beam display device
13.04.05 蓄積管 リフレッシュすることなく表示画像を保持することができる陰極線管。 storage tube
13.04.06 プラズマパネル●ガスパネル 表示装置の部分であって,平面状のガス封入パネルの中にグリッド電極があるもの。(注)リフレッシュすることなく長時間画像を保持することができる。 plasma panel●gas panel
13.04.07 ドラム作図装置●ドラムプロッタ 回転ドラムに取り付けられた表示面の上に表示画像を描く作図装置。 drum plotter
13.04.08 平面作図装置●平面プロッタ 平面に取り付けられた表示面の上に表示画像を描く作図装置。 flatbed plotter
13.04.09 ラスタ作図装置●ラスタプロッタ 走査線ごとに掃引する技法を用いて表示面上に表示画像を生成する作図装置。 raster plotter
13.04.10 静電作図装置●静電プロッタ 一列に並んだ電極を用いてインクを静電気的に用紙に付着させるラスタ作図装置。 electrostatic plotter
13.04.11 描画ヘッド●プロッティングヘッド 作図装置の部分であって,表示面上に描画するのに使われるヘッド。 plotting head
13.04.12 文字発生器●キャラクタジェネレータ コード化表現の文字を表示用の図形表現の文字に変換する機能単位。 character generator
13.04.13 線分文字発生器●ストローク文字発生器 線分から構成された文字画像を生成する文字発生器。 stroke character generator
13.04.14 ドットマトリックス文字発生器 ドットから構成された文字画像を生成する文字発生器。 dot matrix character generator
13.04.15 曲線発生器 曲線のコード化表現を表示用の図形表現に変換する機能単位。 curve generator
13.04.16 ベクトル発生器●ベクトルジェネレータ 有向線分を生成する機能単位。 vector generator
13.04.17 位置入力装置●ロケータ 位置座標を与える入力装置。(例)マウス,タブレット。 locator
13.04.18 トラックボール●コントロールボール 中心の回りで回転可能なボール状入力装置であって,通常位置入力装置として使われるもの。 control ball●track ball●tracker ball
13.04.19 ジョイスティック●操作棒 少なくとも2方向の自由度をもったレバー状入力装置であって,通常位置入力装置として使われるもの。 joy stick
13.04.20 サムホイール●指動輪 中心軸の周りに回転する環状の器具であって,スカラ値を与えるために使われるもの。(注)1対となったサムホイールは,位置入力装置として使用できる。 thumb wheel
13.04.21 マウス 面の上を移動させて操作する手持ち式の位置入力装置。(注)一般に,マウスはトラックボール又は1対の可動輪を含む。 mouse
13.04.22 タブレット 位置を指示するための機構をもった特殊な平板状の入力装置であって,通常位置入力装置として使われるもの。 tablet
13.04.23 ピック入力装置 特定の表示要素又はセグメントを指定するために使われる入力装置。(例)ライトペン pick device
13.04.24 ライトペン 表示面上にその先端を近づけて使う,受光性のピック入力装置。 light-pen
13.04.25 仮想押しボタン●ライトボタン ピック入力装置を用いて機能キーをシミュレートするために使われる表示要素群。 virtual push button●light button
13.04.26 実数値入力装置●バリュエータ スカラ値を与える入力装置。(例)サムホイール,ポテンシオメータ。 valuator
13.04.27 選択値入力装置 一群の選択候補の中から一つの値を与える入力装置。(例)機能けん盤。 choice device
13.04.28 ストローク入力装置●点列入力装置 自己の移動経路を一連の座標として与える入力装置。(例)一定頻度で位置記録を行う位置入力装置。 stroke device
13.05.02 リフレッシュ●再生 表示面上で画像が見え続けるように,繰り返し表示画像を作り出す動作。 refresh
13.05.03 リフレッシュ速度●再生速度 リフレッシュのために表示画像が作り出される,秒当たりの回数。 refresh rate
13.05.04 エコー(図形処理における) 入力装置から与えられた値を表示操作卓の利用者に即座に通知すること。 echo (in computer graphics)
13.05.05 カーソル 表示面上の次の操作位置を指示するために使われる,可動でかつ可視な印。 cursor
13.05.06 追跡(図形処理における)●トラッキング(図形処理における) 位置入力装置から与えられた座標データに対応する位置へ追跡記号を移動させること。 tracking (in computer graphics)
13.05.07 追跡記号●トラッキング記号 位置入力装置から与えられた座標データに対応する位置を表示するための,表示面上の記号。 tracking symbol
13.05.08 ライトペン検出●ライトペンヒット 表示面上の表示要素が発生する光をライトペンで検知すること。 light-pen detection●light-pen hit
13.05.09 照準記号 ライトペンによる検知が可能な領域を表示するために使われる,表示面上の円又は別形状の標識。 aiming symbol●aiming circle●aiming field
13.05.10 検出可能要素●検出可能セグメント ピック入力装置によって検知することができる表示要素[セグメント]。 detectable element●detectable element segment
13.05.10 検出可能セグメント ピック入力装置によって検知することができる表示セグメント。 detectable segment
13.05.10 検出可能要素 ピック入力装置によって検知することができる表示要素。 detectable element
13.05.11 ラバーバンディング ある直線群の共通端を,他の端点を固定したまま移動させること。 rubber-banding
13.05.12 インキング●線引き 位置入力装置を移動することによって,ペンで紙の上に線を描くように,位置入力装置の軌跡をたどりながら表示面上に線を引くこと。 inking
13.05.13 ドラッギング 一つ以上のセグメントを,位置入力装置に追従して表示面上で平行移動すること。 dragging
13.05.14 強調表示 視覚属性を変更することによって,一つの表示要素又はセグメントを他のものと区別できるように顕著に表示すること。 highlighting
13.05.15 平行移動 二つ以上の表示要素の位置に同一の移動量を与えること。 translating
13.05.16 拡大縮小(図形処理における)●スケーリング(図形処理における) 表示画像の全体又は部分の大きさを変えること。(注)拡大縮小の倍率は全方向に対して同一でなくてもよい。 scaling (in computer graphics)
13.05.17 回転(図形処理における) 一つの固定軸を中心として表示要素を回すこと。 rotation (in computer graphics)
13.05.18 鏡映 表示面上の一つの直線を軸として表示要素を180度回転させたように写像すること。 mirroring
13.05.19 窓(図形処理における)●ウィンドウ(図形処理における) 仮想空間内のあらかじめ定義された領域。(#図有り) window (in computer graphics)
13.05.20 表示域●ビューポート 表示空間内のあらかじめ定義された領域。(#図有り) viewport
13.05.21 窓表示域変換●ウィンドウビューポート変換 窓の境界と内容を表示域の境界と内部に写像すること。(#図有り) window/viewport transformation●viewing transformation
13.05.23 遮へい(蔽)●逆切り落し●逆クリッピング 与えられた境界の内部にあるすべての表示要素を抑止すること。 shielding●reverse clipping
13.05.24 視野移動●スクローリング 表示域の中において,古いデータが消えると同時に新しいデータが現れるように,窓を上下方向又は左右方向に移動させること。 scrolling
13.05.25 縦視野移動●ローリング 上下方向に限定された視野移動。 rolling
13.05.26 ズーミング セグメントの全体又は一部が観察者に近づいたり遠ざかったりするように見せるため,表示画像全体を連続的に拡大縮小すること。(注)拡大縮小の倍率は,全方向に対して同一でなければならない。 zooming
13.05.27 動軸回転表示●タンブリング 空間内において方向が連続的に変化する軸の周りに表示要素が回転する様子を連続的に表示すること。 tumbling
13.05.28 パニング 像が側面方向に動いたように見せるため,表示画像を連続的に平行移動すること。(注)パニングは表示域に限定される場合もある。 panning
13.05.29 背景画像●静止画像 個々の画像処理過程によってその都度変化することのない,例えば書式オーバレイのような,表示画像の背景部分。 background image●static image
13.05.30 前景画像●動画像 個々の画像処理過程によって変化しうる表示画像の前景部分。 foreground image●dynamic image
13.05.31 書式オーバレイ 背景画像として使用される,報告書様式,格子,地図のようなパターン。 form overlay
13.05.32 書式フラッシュ 書式オーバレイの表示。 form flash
13.06.01 縮小図形処理●計算機縮小図形処理●コンピュータマイクロ、コ髱「荳翫