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JIS X 0013:1998
情報処理用語(図形処理) 1998改正●1987制定

番号 用語 定義 対応英語
13.01.01 図形処理●計算機図形処理●コンピュータグラフィックス●CG(省略形) 計算機によって,画像を生成,操作,記憶及び表示するための方法及び技法。
備考 計算機が生成する画像は,2次元又は3次元である。
参考 備考を除き,JIS X 0001:1994と重複(01.06.08)
computer graphics
13.01.02 対話型図形処理●対話型計算機図形処理●対話型コンピュータグラフィクス 利用者が,表示面上で表示の内容,形式,大きさ,又は色を動的に制御したり変更したりできるような図形処理。
備考 対話型図形処理は,利用者が表示画像の要素を動的に制御したり変更したりできない受動的図形処理と対照をなす。
interactive computer graphics
13.01.03 表示画像 表示面上に同時に描かれる表示要素の集まり。 display image
13.01.04 画像処理●映像処理 与えられた目的のために,物体又はデータの視覚的表現に対して何らかの操作を施す過程。
備考 操作の例としては,場面解析,画像圧縮,画像復元,画質改善,前処理,量子化,空間フィルタ処理,物体の2次元モデル及び3次元モデルの構築などがある。
image processing●picture processing
13.01.05 移動描画●位置移動描画 静止している観測者に対して物体が動いているかのように,又は物体に対して観測者が動いているかのように見せて,表示画像上で物体を動かすこと。 motion dynamics
13.01.06 変化描画●形質変化描画 表示上で見た物体の形状,色などの特性の変化に関する相互作用。 update dynamics
13.01.07 可視化●科学的可視化 人間が理解しやすいようにするために図形処理及び画像処理を利用して,処理過程又は物体に関するモデル又は特性を提示すること。
例1.しゅよう(腫瘍)の磁気共鳴走査を複数回行い,その結果を組み合わせて作成した表示画像
例2.上方及び側面から見た湖の温度データを示す3次元的表示
例3.心臓の電気信号波形の2次元モデル
visualization●scientific visualization
13.01.08 形状モデリング●幾何モデリング 3次元の形状を計算機処理可能な形で表現したモデルを,計算機システム上で創成すること。 geometric modeling
13.01.09 面モデリング●サーフェスモデリング 物体の表面を表現するモデルを計算機システム上で創成すること。 surfacing●surface modeling
13.01.10 立体モデリング●ソリッドモデリング 外観形状だけでなく内部の質的特性も表現するために,物体の立体的特性を扱う3次元形状モデリング。 solid modeling●volume modeling
13.01.11 座標図形処理●線図形処理 表示画像がすべて線分で構成される図形処理。 coordinate graphics●line graphics
13.01.12 ラスタ図形処理 表示画像が,行列状に並べられた画素の配列で構成される図形処理。 raster graphics
13.01.13 場面●シーン 物体の実際の配置 scene
13.01.14 グラフィクス中核系●GKS(省略形) 標準化された図形処理システムの一つであって,図形処理プログラム作成用の機能の集まり,及び応用ソフトウェアと図形入出力装置との間の機能的インタフェースを提供するもの。
備考 グラフィクス中核系は,JIS X 4201:1990で規定されている。
参考 グラフィクス中核系は,2次元図形処理を扱う。3次元拡張は,GKS-3Dと呼ばれ,ISO/IEC 8805:1988で規定されている。
Graphical Kernel System●GKS(省略形)
13.01.15 コンピュータグラフィクスインタフェース●図形処理インタフェース●CGI(省略形) 図形処理システムにおける装置独立部分と装置依存部分との間の標準インタフェース。
備考 このインタフェースは,ISO/IEC 9636-1:1991で規定されている。
Computer Graphics Interface●CGI(省略形)
13.01.16 コンピュータグラフィクス参照モデル●図形処理参照モデル●CGRM(省略形) 図形処理に関する標準化された概念的枠組み。
備考 この参照モデルは,ISO/IEC 11072:1992で規定されている。
Computer Graphics Reference Model●CGRM(省略形)
13.01.17 コンピュータグラフィクスメタファイル●図形処理メタファイル●CGM(省略形) 表示画像を作成するための描画データの記憶及び転送に適した,標準化されたファイル形式。
備考 このメタファイルの形式は,JIS X 4211:1995で規定されている。
Computer Graphics Metafile●CGM(省略形)
13.01.18 対話型グラフィクスシステムPHIGS●PHIGS(省略形) 階層構造をもつ図形データの定義,変更,記憶及び表示を制御するための,標準化された図形処理支援機能の集まり。
備考 対話型グラフィクスシステムPHIGSは,JIS X 4211:1993で規定されている。
Programmer's Hierarchical Interactive Graphics System●PHIGS(省略形)
13.02.01 ディジタル化画像 表示画像を生成するためのディジタル表現。 digitized image
13.02.02 符号化画像●コード化画像 記憶又は処理に適した,表示画像の符号化表現。
例 ディジタル化画像にランレングス符号化を適用した結果
coded image
13.02.03 連長符号化●ランレングス符号化 ディジタルデータ列を一連の数によって定義する符号化であって,それぞれの数は,同じ値をもつ要素が連続して現れる個数を表しているもの。
例 走査線上で,同じ濃淡値をもつ画素の並びを,濃淡値の大きさと長さとで表現したディジタル符号化
備考 レンレングス符号化の目的は,記憶容量及び伝送量を削減することである。
run-length encoding
13.02.04 差分符号化 ディジタルデータ列の符号化であって,最初の要素以外の各要素を,その値と一つ手前の要素の値との差分で表すもの。 differential encoding
13.02.05 アドレス可能点 既定義の座標系において,位置を指定できる任意の点。 addressable point
13.02.06 絶対座標 アドレス可能点の位置が,指定された座標系の原点を基準にして表現される座標。 absolute coordinate
13.02.07 相対座標 アドレス可能点の位置が,他のアドレス可能点を基準にして表現される座標。 relative coordinate
13.02.08 増分座標 直前に指定された点を基準点とする相対座標。 incremental coordinate
13.02.09 利用者座標●ユーザ座標 利用者によって指定され,装置に依存しない座標系で表現される座標。 user coordinate
13.02.10 世界座標●ワールド座標 図形のデータ処理,特に入力及び出力を指定するために応用プログラムによって使われる,装置に依存しない座標。
備考 図1参照。
図1
図1 ビューポート(正規化装置座標)へのウィンドウ(2) (世界座標)の写像(切落しを含む。)
world coordinate
13.02.11 装置座標 装置に依存した座標系で指定される座標。 device coordinate
13.02.12 正規化装置座標●NDC(省略形) 中間的な座標系で指定され,ある範囲(通常は,0から1まで)に正規化される装置座標。
備考1.同じ正規化装置座標で表現された表示画像は,どの装置空間でも同じ相対位置となる。
備考2.図1参照。
normalized device coordinate●NDC(省略形)
13.02.13 装置変換●ワークステーション変換 正規化装置座標から装置座標への座標変換。 device transformation
13.02.14 正規化変換 世界座標から正規化装置座標への座標変換。 normalized transformation
13.02.15 表示要素●図形基本要素●出力基本要素 表示画像を構成するために使用する基本的な図形要素。
例 点,線分
display element●graphic primitive●output primitive
13.02.16 格子 表示面上で2次元的に位置を指示するために使用する座標線の集合。 grid
13.02.17 輪郭 与えられた属性に関して同じ値をもち,区域の境界として機能しうる線を形成する点の集まり。
備考 輪郭は,強調表示された点の集まりとして表示することができる。
contour
13.02.18 隠線●隠れ線 3次元物体のビューにおいて,視点から見えなくすることのできる線又は線分。
備考 隠線は,視点からは見えない物体の形状を示すために,視点から見える部分の像を示す線とは別の形式で表示される。
hidden line
13.02.19 隠面●隠れ面 3次元物体のビューにおいて,視点から見えなくすることのできる表面。 hidden surface
13.02.20 ワイヤフレーム表現●針金細工表現 物体があたかも針金で構成されているかのように,3次元物体をすべて線で構成する表現形式。
備考 この表示では,実際の物体では隠れて見えないものも含めて,りょう(稜)線又は面の輪郭線を表現することがある。
wireframe representation
13.02.21 レンダリング●描画 場面の幾何学的構成,色,テクスチャ,照明効果などの特徴を表示画像に変換すること。 rendering
13.02.22 ラスタ化 画素で構成される表示画像を作成するレンダリング技法。 rasterization
13.02.23 きめ(肌理)●テクスチャ 物体表面の肉眼で見える外観を,照明の明るさ及びその色とは無関係に特徴づける属性の集まり。 texture
13.02.24 きめ(肌理)写像●テクスチャ写像 物体の2次元表現に対して,モデル化した表面のテクスチャを画像の対応領域上に写像することによって,3次元の外観を与えるレンダリング技法。 texture mapping
13.02.25 陰影付け処理●シェーディング 光源の位置と,対象物体及び隣接物体への光の当たり具合とを解析し,物体の表面上の輝度を計算することによって物体にレンダリングを施す技法。
参考 処理内容を明確に区別するときは“陰付け(shading)”と“影付け(shadowing)”とを使い分ける。
shading
13.02.26 滑らかな陰影付け処理●スムーズシェーディング ワイヤフレーム表現から作成した立体的な物体の曲面に対して,滑らかな外観を与えるための陰影付け処理。 smooth shading
13.02.27 グローシェーディング 頂点の輝度の各辺に沿った線形補間,及び補間された辺の輝度の内部にわたる線形補間による,多角形区域の滑らかな陰影付け処理。
備考 図2参照。
参考 “グロー(Gouraud)”の由来は人名であり,異なる表記の場合もある。
図2
図2 グローシェーディングとフォンシェーディングによる鏡面反射の照明モデル
Gouraud shading
13.02.28 フォンシェーディング 頂点の法線ベクトルの各辺に沿った線形補間,及び補間された辺の法線ベクトルの内部にわたる線形補間による,多角形区域の滑らかな陰影付け処理。
備考 図2参照。
参考 “フォン(Phong)”の由来は人名であり,異なる表記の場合もある。
Phong shading
13.02.29 光線追跡法●視線逆探索法●レイトレーシング 観察者の視点からある場面の物体へと向かう想像上の光線を追跡することによって,結果の表示画像に表示すべき場面の各部分を決定する技法。
備考 追跡には,光の反射と屈折とを含む場合もある。
ray tracing
13.02.30 輪郭によって区切られ,塗りつぶしパターンで囲まれた区域。 island
13.02.31 輪郭表現●アウトライン表現 隠線消去を行った物体のワイヤフレーム表現。 outline representation
13.02.32 多角形塗りつぶし●多角形充てん(填)●多角形フィル プログラムで定義された面の多角形区域内を塗りつぶパターンによって塗りつぶすこと。 polygon fill
13.02.33 入力基本要素 キーボード,選択値入力装置,位置入力装置,実数値入力装置などの入力装置から得られる基本的な図形要素。 input primitive
13.02.34 仮想空間(図形処理における) 表示要素の座標が,装置に依存しない形で表現される空間。
備考 世界座標(13.02.10)及び図1参照。
virtual space (in computer graphics)
13.02.35 走査線 連続して走査される,通常は水平方向の画素の列。 scan line●scanning line
13.02.36 4分木 2次元物体を4分長方形の木構造として表現したものであって,すべての4分長方形が,指定された特性に関して同質になるまで,又は事前に決められた打切りレベルに到達するまで,同質でない4分長方形を再帰的に細分することによって形成される。
備考1.4分木技法によって,通常,2次元物体に関する記憶データ量が削減される。
備考2.図3参照。
図3
図3 4分木表現
quadtree
13.02.37 8分木 3次元物体を8分直方体の木構造として表現したものであって,すべての8分直方体が,指定された特性に関して同質になるまで,又は事前に決められた打切りレベルに到達するまで,同質でない8分直方体を再帰的に細分することによって形成される。
備考1.8分木技法によって,通常,3次元物体に関する記憶データ量が削減される。
備考2.図4参照。
図4
図4 8分木の番号付けの例
octree
13.02.38 ビュー(図形処理における) 3次元物体に関してとらえることのできる表現の一つ。 view (in computer graphics)
13.03.01 表示 データの視覚表現。 display
13.03.02 表示する データを視覚的に表現する。 <to> display
13.03.03 ソフトコピー(図形処理における) 表示空間上での永続性のない表示画像。
例 液晶表示上の画像
備考 この定義は,01.06.05での定義を図形処理に適合するように変更したものである。
soft copy
13.03.04 装置空間 表示装置のアドレス可能点の全集合によって定義される空間。 device space
13.03.05 アドレス指定能力(図形処理における) 装置空間におけるアドレス可能点の数。 addressability (in computer graphics)
13.03.06 表示空間 画像表示に使用可能な範囲に対応する,装置空間の部分。
備考 図1参照。                     OPeratingspace
display space●operating space
13.03.07 表示面 表示装置において,表示画像を表示する媒体。
例 陰極線管の画面,作図装置の用紙
display surface
13.03.08 画素●ピクセル●pel(省略形) 色,輝度などの属性を,独立に割り当てることができる,表示画像の最小の2次元要素。 pixel●picture element●pel (省略形)
13.03.09 ボクセル●体素 色,輝度などの属性を独立に割り当てることができる,立体モデリングにおける最小の3次元要素。
備考 ボクセルは,内部構造をもたず,一般に,3次元空間を等距離に分割することによって得られる。
voxel●volume element
13.03.10 画素値●ピクセル値 画素の色,輝度などの属性を表現する離散的な値。 pixel value
13.03.11 ボクセル値●体素値 ボクセルの色,輝度などの属性を表現する離散的な値。 voxel value
13.03.12 ピクセルマップ 画素値の2次元配列。 pixel map●pixmap
13.03.13 ビットマップ●ビット面 ある属性の有無を示すビットの2次元配列。
備考 属性を一般的に表現する場合は,用語“ピクセルマップ”を使用するほうがよい。
bitmap●bitplane
13.03.14 領域(図形処理における) 表示空間内の連続する部分。 region (in computer graphics)
13.03.15 カラーマップ●色マップ 画素値を実際の表示色に変換する際に使用する色値の集合。 color map
13.03.16 グリフ 欧字形状,アイコン形状などの図形文字の形状。 glyph
13.03.17 アイコン●図像 画面上に表示される図記号であって,特定の機能又はソフトウェア適用業務を選択するために,利用者がマウスなどの装置を使用して指し示すことができるもの。
備考 図重量は,通常,絵入りで表現される。
icon●pictogram
13.03.18 グリフフォント 個々のグリフの寸法,太さ,傾きなどの特性の記述及び検索手段を備えたグリフの集合。 glyph font
13.03.19 濃淡階調 白色と黒色との間の輝度の範囲。
備考 濃淡階調における濃淡は,同輝度の原色の組合せによって生成される場合もある。
gray scale
13.03.20 ホットスポット●指示位置 ポインタの指し示す座標に対応する(x,y)の位置。
例 矢印の先端の位置
hotspot
13.03.21 絶対ベクトル 始点と終点とが絶対座標で指定されるベクトル。 absolute vector
13.03.22 相対ベクトル 終点が始点からの変位として指定されるベクトル。 relative vector
13.03.23 増分量 表示面上の隣接するアドレス可能点間の距離。 increment size
13.03.24 ラスタ 走査によって表示空間を一様に覆う,事前に決められた線のパターン。 raster
13.03.25 ラスタ単位 隣接する画素間の距離。 raster unit
13.03.26 空白化●ブランキング 表示要素の表示を抑止すること。 blanking
13.03.27 明滅●ブリンキング 表示要素の輝度を,意図して周期的に変化させること。 blinking
13.03.28 ちらつき●フリッカ 表示画像の輝度,色などの特性の一つの,望ましくない周期的な変動。 flicker
13.03.29 回り込み(図形処理における) 表示空間の一端からはみ出した表示画像の部分を,その表示空間の反対側に表示すること。 wraparound (in cotd> voxel value
13.03.12 繝斐け繧サ繝ォ繝槭ャ繝