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JIS X 0032:1999
情報処理用語−電子メール 1999制定

番号 用語 定義 対応英語
32.01.01 電子メール●Eメール 計算機ネットワークを介した利用者端末相互間の通信。
備考1.英語でのつづりには他にE mail,E-mail,Email及びemailがある。
備考2.この用語は,JIS X 0001:1994の01.06.07及びJIS X 0027:1995の27.02.01を修正したものである。
electronic mail●e-mail
32.01.02 情報オブジェクト(電子メールにおける) 情報の実体を表現するデータの集合体。
例 メッセージ,打診,報告
備考 情報は,純粋なテキストによって表現してもよいし,音声又は画像を含んでもよい。
information object(電子メールにおける)
32.01.03 メッセージ(電子メールにおける) 利用者エージェント相互間で転送される情報オブジェクト。
備考1.メッセージは,一般に内容及び封筒から構成される。
備考2.この用語は,JIS X 0027:1995の27.01.13を修正したものである。
message(電子メールにおける)
32.01.04 メッセージ転送(電子メ一ルにおける)●MT(省略形) 計算機ネットワークを利用してメッセージを運ぶこと。 message transfer(電子メールにおける)●MT(省略形)
32.01.05 メッセージ蓄積(電子メールにおける) メッセージ通信処理システムにおいて,後で利用するためのメッセージの自動記憶。 message storage(電子メールにおける)
32.01.06 メッセージ通信処理 メッセージ転送及びメッセージ蓄積の本質的に関連するサブタスクを統合する分散情報処理タスク。 message handling
32.01.07 メールボックス●電子メールボックス 特定の利用者のために蓄積したメッセージを収容する機能単位。
備考1.メールボックスは,受信,発信又はその両方のメールを保持できる。
備考2.この用語は,JIS X 0027:1995の27.02.03を修正したものである。
mailbox●electronic mailbox
32.01.08 利用者(電子メールにおける) 潜在的な発信元又は着信先としてメッセージ通信処理に参加する人又は機能単位。 user(電子メールにおける)
32.01.09 直接利用者 メッセージ通信処理システムを直接利用することによって,メッセージ通信処理に従事する利用者(図6参照)。
図6
図6 メッセージ通信処理環境における情報フローの動的説明図
direct user
32.01.10 間接利用者 メッセージ通信処理システムに接続したその他の通信システムを介してメッセージ通信処理に従事する利用者。
備考 その他の通信システムは,郵便システム又はテレックスでもよい(図6参照)。
indirect user
32.01.11(27.02.04) ディレクトリ(電子メールにおける) 計算機ネットワーク上であて先となり得る利用者又はサービスの体系的な一覧表。 directory(電子メールにおける)
32.01.12 個人間メッセージ通信 個人相互間の通常の仕事又は私的な通信のために仕立てられたメッセージ通信処理の形態。 interpersonal messaging
32.02.01 メッセージ通信処理システム●MHS(省略形) ある通信者からその他の通信者へメッセージを運ぶことができる機能単位の体系化された集合体(図2参照)。
図2
図2 メッセージ通信処理環境の静的概観
message handling system●MHS(省略形)
32.02.02 メッセージ通信処理環境●MHE(省略形) メッセージ通信処理システム,利用者及び配付先リストを包含する環境(図2参照)。 message handling environment●MHE(省略形)
32.02.03 メッセージ通信システム メッセージ通信処理システムを実装するときに使用するデータ処理システム。
図1
図1 メッセージ通信システムの形式
messaging system
32.02.04 メッセージ通信サブシステム 機能的に重要なメッセージ通信処理システムの一部。
例 利用者エージェント,メールエクスプローダ
messaging subsystem
32.02.05 利用者エージェント●UA(省略形) 単一の直接利用者がメッセージ通信処理システムと相互作用する手段としての機能単位。
備考 利用者エージェントは,メッセージ通信処理システムの一構成要素であって,これによって利用者はメッセージを創造,送信及び受信する(図2参照)。
user agent●UA(省略形)
32.02.06 配布先リスト●DL(省略形) あらかじめ定義された利用者グループ及びその他の配付先リストを表現する抽象概念。これは,メッセージ通信処理システムが運ぶ情報オブジェクトの潜在的着信先となる。
備考1.配付先リストの構成要素は,利用者又はその他の配付先リストのいずれか一方を特定するO/R名を含むことができる。
備考2.この用語は,JIS X 0027:1995の27.01.08を修正したものである。
distribution list●DL(省略形)
32.02.07 メールエクスプローダ●メール放送者 要求されるメッセージの複写及び複写結果の配付先リストによって指定される様々な受信者への発送を行う機能単位。 mail exploder●mail broadcaster
32.02.08 アクセス装置●AU(省略形) メッセージ転送システムをその他の通信システムへ結合する機能単位の一つ。これによって,その利用者はその他のメッセージ通信処理システムに間接的にアクセスする(図2参照)。 access unit●AU(省略形)
32.02.09 メッセージ転送システム●MTS(省略形) 一つ以上のメッセージ転送エージェントから構成される機能単位。利用者エージェント,メッセージ蓄積及びアクセス装置の間で蓄積回送形のメッセージ転送を提供する(図2参照)。 massage transfer system●MTS(省略形)
32.02.10 メッセージ転送エージェント●MTA(省略形) 配付先リストによって特定される利用者又は利用者グループにメッセージを運ぶメッセージ転送システムの機能単位(図2参照)。 massage transfer agent●MTA(省略形)
32.02.11 メールゲートウェイ●ゲートウェイ(電子メールにおける) 二つ以上の異種のメッセージ通信処理システムの接続及びそれら相互間でのメッセージの転送を行う機能単位。 mail gateway●gateway(電子メールにおける)
32.02.12 管理領域(電子メールにおける)●MD(省略形) メッセージ転送エージェントを一つ以上含むメッセージ通信システムの集合体。これは,単一組織によって管理される。
備考1.管理領域は,地理的な範囲と一致してもよい。
備考2.管理組織は,メッセージ通信システムのこの集合体において,アドレス設定の主管庁に特に責任を負っている。
図5
図5 管理領域間の関係
management domain(電子メールにおける)●MD(省略形)
32.02.13 主管庁管理領域(電子メールにおける)●ADMD(省略形) 国家の電気通信監督官庁によって認定された電気通信運営者が管理する管理領域。
備考 電気通信運営者は,一般に公的サービスを提供する(図5参照)。
administration management domain(電子メールにおける)●ADMD(省略形)
32.02.14 私設管理領域(電子メールにおける)●PRMD(省略形) 国家の電気通信監督官庁によって認定された電気通信運営者ではないその他の組織が管理する管理領域(図5参照)。 private management domain(電子メールにおける)●PRMD(省略形)
32.03.01 封筒 メッセージの一部であって,メッセージの発信者及び潜在受信者を識別するもの。そのメッセージの転送履歴を記録し,メッセージ転送システムによって次に行われる伝送の方向を決定し,内容を特徴付ける。
備考1.封筒の構成は,一つの転送段階から他の転送段階で変更されてもよい(図4参照)。
備考2.この用語は,JIS X 0027:1995の27.01.11を修正したものである。
図4
図4 個人間メッセージ構造
envelope
32.03.02 内容(電子メールにおける) メッセージの一部であって,メッセージの転送中に変換の場合を除いて,メッセージ転送システムから検査及び修正を受けないもの。
備考 メッセージの種別によっては,内容は,見出し及び本体から構成される(図4参照)。
content(電子メールにおける)
32.03.03 見出し(電子メールにおける)●ヘッダ(電子メールにおける) メッセージの種別によっては,内容の一部であって,利用者エージェントの処理に役立つ情報を含むもの(図4参照)。
備考 この情報には,メッセージの主題,以前のメッセージへの参照及び重要度などがある。
heading(電子メールにおける)●header(電子メールにおける)
32.03.04 本体(電子メールにおける) メッセージの種別によっては,内容の一部であって,発信者が明示的に意思を伝えるもの。
備考 本体は,一つ以上の部分から構成してもよい(図4参照)。
body(電子メールにおける)
32.03.05 主題(電子メールにおける) 見出しの一部であって,メッセージの内容を要約したもの。発信者が指定する。 subject(電子メールにおける)
32.03.06 署名(電子メールにおける) 本体の最後尾にあって,個人を特定するために発信者によって記述される一連のテキスト。
備考1.署名は,一般に名前,住所を含むが,さらに電話番号,ファックス番号を含むこともある。
備考2.署名は,電子署名又はその他のメッセージ認証データを含んでもよい。
signature(電子メールにおける)
32.03.07 符号化情報種別●EIT(省略形) 封筒の一部であって,内容の個々の部分について,符号化情報の種別を識別するもの。
例 MIME(Multipurpose Internet Mail Extender)及びASN.1。
encoded information type●EIT(省略形)
32.03.08 内容種別 封筒の一部であって,内容全体の構文規則及び意味形式を識別するもの。
例 単純テキスト,ASN.1及びSGML
content type
32.03.09 打診(電子メールにおける) メッセージ転送によって伝送される情報オブジェクトであって,メッセージの配信可能性を決定することに使用するもの。
備考1.打診の封筒に含まれる属性は,配信可能性を決定するメッセージの種類を示す。
備考2.打診は,配布先リストによって拡張しなくてもよい。
probe(電子メールにおける)
32.03.10 報告(電子メールにおける) メッセージ転送システムによって生成される情報オブジェクトであって,メッセージ又は打診の転送処理に関する結果又は経過を示す。
備考 報告は,メッセージ又は打診の配信若しくは配信不能を示してもよい。
report(電子メールにおける)
32.04.01 発信者 メッセージ又は打診の発生元である利用者。
備考1.送信者は,一般にメッセージの作成又は打診を行う。
備考2.この用語は,JIS X 0027:1995の27.01.09を修正したものである。
originator
32.04.02 受信者 メッセージを受信するか,又はメッセージのあて先である利用者又は配布先表。
備考 この用語は,JIS X 0027:1995の27.01.10を修正したものである。
recipient
32.04.03 潜在受信者 メッセージ又は打診のあて先となることができる利用者又は配布先表。 potential recipient
32.04.04 実受信者 配信又は確認が行われる潜在受信者。
備考 配信又は確認の事象において潜在受信者から実受信者へ状態が変化する。
actual recipient
32.04.05 指定受信者 メッセージ又は打診のあて先として発信者が指定した潜在受信者。 intended recipient
32.04.06 対象受信者 メッセージ又は打診の特定のインスタンスに割り当てられた潜在受信者。
備考 特定のインスタンスは発信によって作り出されたり,分配又は配布先表展開によって作り出されることもある。
immediate recipient
32.04.07 代行受信者 メッセージ又は打診を特定の優先受信者に運ぶことができない場合にあて先となる潜在受信者。
備考 代行受信者は,発信者又は潜在受信者が指定することができる。
alternate recipient
32.04.08 メンバ受信者 配布先表展開の結果としてメッセージが運ばれる潜在受信者。 member recipient
32.04.09 転送処理 発信元から潜在受信者への情報オブジェクトの伝達又は伝達の試行。
備考 転送処理は,転送処理段階及び転送処理事象の繰返しである。
transmittal
32.04.10 転送処理段階 メッセージ通信処理環境において,ある機能単位から別の機能単位へ情報オブジェクトを運ぶ過程。 transmittal step
32.04.11 転送処理事象 メッセージ転送システムにおいて,メッセージの転送処理の途中で発生する事象。
備考 転送処理事象は,配信不能のように利用者に見えるものもあれば,分配のような見えないものもある。
transmittal event
32.04.12 発信 直接利用者がメッセージ若しくは打診をその利用者エージェントに伝達する最初の転送処理段階。又は間接利用者がそれにサービスを提供する通信システムにメッセージ若しくは打診を伝達する最初の転送処理段階(図6参照)。 origination
32.04.13 送信(電子メールにおける) メッセージ転送エージェントがメッセージ,打診又は報告を別のメッセージ転送エージェントに伝達する転送処理段階(図6参照)。 submission(電子メールにおける)
32.04.14 直接送信 利用者エージェント又はメッセージ蓄積がいかなる機能単位も介することなくメッセージ転送エージェントにメッセージ又は打診を直接伝達する送信(図6参照)。 direct submission
32.04.15 間接送信 利用者エージェントがメッセージ蓄積を経由してメッセージ転送エージェントにメッセージ又は打診を伝達する送信(図6参照)。 indirect submission
32.04.16 配信(電子メールにおける) メッセージ転送エージェントが潜在在受信者のメッセージ蓄積又は利用者エージェントにメッセージ又は報告を伝達する転送処理段階(図6参照)。
備考 配信は,利用者による受信が行われたことを意味しない。
delivery(電子メールにおける)
32.04.17 転送(電子メールにおける) メッセージ転送エージェントがメッセージ,打診又は報告を別のメッセージ転送エージェントに伝達する転送処理段階(図6参照)。 transfer
32.04.18 検索(電子メールにおける) メッセージ又は報告が利用者のメッセージ蓄積から引き出されて,利用者の利用者エージェントに伝達される転送処理段階。
備考 この利用者は実受信者である。
retrieval(電子メールにおける)
32.04.19 受信(電子メールにおける) 利用者エージェントが直接利用者にメッセージ若しくは報告を伝達する転送処理段階。又は別の通信システムが間接利用者に伝達する転送処理段階(図6参照)。 receipt(電子メールにおける)
32.04.20 受入(電子メールにおける) メッセージ転送システムにおいて,アクセス装置が外部の通信システムからメッセージ転送エージェントに情報オブジェクトを伝達する転送処理段階(図6参照)。 import(電子メールにおける)
32.04.21 送出(電子メールにおける) 外部の通信システムに伝達するためにメッセージ転送エージェントが情報オブジェクトをアクセス装置に伝達する転送処理段階(図6参照)。 export(電子メールにおける)
32.04.22 分配(電子メールにおける) メッセージ又は打診を複写する転送処理事象。これは,転送処理段階において,メッセージ転送エージェントがインスタンスを対象受信者に様々の方法で伝達するために行う。 splitting(電子メールにおける)
32.04.23 合成(電子メールにおける) メッセージ転送エージェントが同じメッセージ又は打診についての複数のインスタンス又は報告を結合する転送処理事象。 joining(電子メールにおける)
32.04.24 あて先変更 メッセージ転送エージェントがメッセージの対象受信者である利用者又は配布先リストを代行受信者に変更する転送処理事象。 redirection
32.04.25 配信不能(電子メールにおける) メッセージ転送エージェントが対象受信者にメッセージを配信することができなかったり又はメッセージ若しくは打診の発信者に報告を配信することができないことを決定する転送処理事象。
備考 メッセージの場合,メッセージ転送エージェントは,配信不能報告を作成する。
nondelivery(電子メールにおける)
32.04.26 確認(電子メールにおける) メッセージ転送システムが打診に記述されているすべてのメッセージを対象受信者に配信できることを,メッセージ転送エージェントが決定する転送処理事象。
備考 この場合,メッセージ転送エージェントは,配信の報告を作成してよい。
affirmation(電子メールにおける)
32.04.27 不達確認 メッセージ転送システムが打診に記述されているメッセージをいずれかの対象受信者に配信できないことを,メッセージ転送エージェントが決定する転送処理事象。
備考 この場合,メッセージ転送エージェントは,配信不能の報告を作成してよい。
non-affirmation
32.05.01 命名機関 名前の割振りに対し責任を負う機関。
備考 命名は,一般的には階層的である。名前を割り当てる権限は,あるレベルの一部に限定される。
naming authority
32.05.02 O/R名●発信者名・受信者名 識別子の一つ。これによって,利用者が発信者と呼ばれたり,利用者又は配布先表がメッセージ又は打診の潜在受信者と呼ばれる(表2参照)。
備考 O/R名は,ディレクトリ名,O/Rアドレス又はその両方で構成する。
表2 O/Rアドレスの例
表2
O/R name●originator/recipient name
32.05.03 O/Rアドレス●発信者アドレス・受信者アドレス 属性の一つ。これは,ある利用者又は配布先表をその他のものと識別し,利用者のメッセージ通信処理システム又は配布先表の所在地ヘアクセスする点を定義する(表2参照)。 O/R address●originator/recipient address
32.05.04 名前解析(電子メールにおける) 必要であれば,O/RアドレスをO/R名に付加する転送処理事象。 name resolution(電子メールにおける)
32.05.05 属性(電子メールにおける) 利用者又は配布先表を記述するデータ項目の一つ。これは,利用者又は表のメッセージ通信処理システムにおける物理的又は組織的な構造に関連した位置を示すために使用する(表1参照)。
例 名前,アドレス
表1 特徴的なO/Rアドレスの属性
表1
attribute(電子メールにおける)
32.05.06 一般名(電子メールにおける) 他の属性で示される実体と関係がある利用者又は配布先表を識別するための,O/Rアドレスの属性(表1参照)。
例 組織における肩書又は地位。例えば,ポストマスタ,管理者又はマーケティング担当取締役。
備考 一般名又は個人名は,O/Rアドレスに必要なものである。
common name(電子メールにおける)
32.05.07 個人名 O/Rアドレスの属性であって,組織名などのその他の属性で示される実体とΓ繝シ繝ォ縺ォ縺翫¢繧