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JIS X 0135-1:2010
ソフトウェア測定−機能規模測定−第1部:概念の定義 2010制定

番号 用語 定義 対応英語
3.1 基本機能要素 利用者機能要件の基本単位。測定を目的としてFSM手法において定義され,利用される。
例 “顧客情報の管理”というのは,利用者機能要件の例である。この利用者要件の中には,次のようなBFCが含まれる。“新しい顧客を追加する”,“顧客の購入品を報告する”,“顧客に関する詳細情報を変更する”。さらに,“顧客に関する詳細情報”などのような,調査しているソフトウェアが維持管理する論理的に関連したビジネスデータの集合を含むこともある。
Base Functional Component●BFC
3.2 BFC型 定義されたBFCの種類。
例 BFC型の例としては,“外部入力”,“外部出力”,“論理トランザクション”,“内部論理ファイル”などの蓄積データがある。
BFC Type
3.3 境界 測定対象ソフトウェアとその利用者との間の概念的なインタフェース。 boundary
3.4 FSM手法 この規格の要求事項に適合したFSMの具体的な実現で,規則の集合によって定義されるもの。 FSM Method
3.5 機能領域 FSMに適合した利用者機能要件の特性に基づいたソフトウェアの分類。 Functional Domain
3.6 機能規模 利用者機能要件を定量化して得られるソフトウェアの規模。 Functional Size
3.7 機能規模測定 機能規模を測定するプロセス。 Functional Size Measurement●FSM
3.8 利用者機能要件 利用者要件の部分集合。利用者機能要件は,業務及びサービスの観点から,ソフトウェアが何をするかを記述する。
注記 利用者機能要件には次のものがあるが,これに限るものではない。
−データ転送(例 顧客情報を入力する。制御信号を送信する。)
−データ変換(例 銀行金利を計算する。平均温度を算出する。)
−データ記憶(例 顧客の注文を記憶する。周辺温度を時系列で記録する。)
−データ検索(例 在職中の従業員を一覧表示する。航空機の現在位置を取得する。)
利用者機能要件ではない利用者要件には,次のものがあるが,これに限るものではない。
−品質制約(例 使用性,信頼性,効率,移植性)
−組織制約(例 操作場所,稼動ハードウェア,規格の準拠)
−環境制約(例 相互運用性,セキュリティ,プライバシー,安全性)
−実装制約(例 開発言語,納入日程)
Functional User Requirements●FUR
3.9 特定用途向け改定手法 特定の用途で利用するために,変更前の手法とは異なった機能規模を生成するように改定されたFSM手法。 local customization
3.10 FSMの範囲 特定のFSMに含まれる利用者機能要件の集合。
注記 FSMの範囲は,ソフトウェアを測定する目的によって決まる。例えば,ある組織でソフトウェア資産の規模を知る必要がある場合,FSMの範囲は現在利用されているすべての利用者機能要件を含む。しかし,プロジェクト管理者が特定の版の規模を求める必要がある場合には,FSMの範囲は,そのプロジェクトによって影響される利用者機能要件だけを含む。
Scope of FSM
3.11 利用者 ソフトウェアとやり取りをする又は相互に影響し合う人,又はもの。
例 “もの”の例には,ソフトウェアアプリケーション,動物,センサ,その他のハードウェアなどがあるが,これに限るものではない。
user
3.12 利用者要件 ソフトウェアに対する利用者ニーズの集合。
注記 利用者要件は,利用者機能要件及び利用者非機能要件と称する二つの部分集合からなる。
User Requirements

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